【実験】英語日記 (ジャーナル) を140人で1ヶ月間続けてみた

2024.03.06 2024.03.10

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こんにちは!トロントで英語学習やカナダに関する情報を発信しているカズキです!

定期的にマンスリーチャレンジと題して、1ヶ月間ひとつの勉強法を継続してその効果を測るという実験を行なっていて、過去にはシャードイングチャレンジ、英語で読書チャレンジ等、英語学習者なら一度は通るような学習法を試してきました。

シャドーイングチャレンジは動画にもしているので気になる方は見てみてください!

そして先日、ずーーっと避け続けてきた英語日記 (ジャーナル) を、重い腰をあげて本格的に1ヶ月間続けてみました。参加者はなんと140人以上!!今回はその結果について、どれくらい効果があったか、どういう気付きがあったか等シェアしていければと思っていますので少しでも参考になったら嬉しいです!

僕一人の意見ではなく、参加者からいただいた声を元に記事を書いているので、たくさんの人に当てはまる内容だと思います!是非最後まで読んでみてください!!

今回の英語ジャーナル (日記) チャレンジのルール

まずはじめに、今回「どういったルール、環境で進めたか」について簡単に説明させてください。ポイントとしては、

  • ディスコード上で、みんながジャーナルを投稿して、お互いにコメントし合える環境を提供。
  • 1ヶ月分こちらでお題を用意して、全員が毎日同じお題にチャレンジ。その日のお題は毎朝8時に共有。
  • 自分の書いたジャーナルはChatGPTに添削してもらい、そこから新しい単語や文の作り方などを各自で学んでいく。
  • 毎日「出来た」「出来なかった」の報告を行う。ジャーナルを書けなかった人にも継続意識を持ってもらう為に「出来なかった」と都度報告をしてもらう。

といった感じでした。

ディスコード上ではこんな感じで、みんなでジャーナルを投稿し合って、その投稿に対してそれぞれ気になることや学んだことがあったらお互いにコメントし合うことで、可能な限りモチベーションをキープしやすくなるよう工夫しました。

英語ジャーナル (日記) から得られた学習効果

実際に1ヶ月間続けてみて、自分自身もものすごく英語の成長を実感しました。今回140人以上の方に参加いただいて、そこで得た参加者の実際の声や統計を元に学習効果をまとめてみたので、信頼して読んでもらえればと思います!

表現力 (語彙や文章の作り方) の向上

語彙力文章構成力に関して、個人的にも飛躍的な向上を実感していて、参加者から頂いた感想の中でも特にここの向上が最も意見として多かったです。理由は主に二つあって、ひとつが、添削にChatGPTを使用したこと。もうひとつが、参加者同士のジャーナルを見れるようにしたこと、です。

ChatGPT を添削の活用

ChatGPT を添削に用いたことによって、添削の際にものすごい数の類語や入れ替え表現に触れることになり、これがこれまでのパターン化されてしまっていた自分の表現力の範囲をこじ開けてくれました。例えば、tell と書いたら convey という単語に置き換えてきたり、interesting と書いたら intriguing に直されたり、普段英語学習者が使わないような単語を用いて何度も何度もされるので、嫌でも類語が記憶に残ってきます (笑)

見ての通りエグい量の直され方ですよね (笑) ただ、これはAI特有でもあって、仮に自分の英文にそこまで違和感がなかったとしても、別の表現を使って調整をしてくる傾向にあります。どちらの方がその文脈に合っているかはいったん置いといて、とにかくこのように普段の自分では思い浮かばないような新しい表現に出会う機会が格段に上がりました。これは参加者全員が口を揃えて言っていたポイントです。

添削の依頼の仕方によっては、最低限の文法ミスだけをお願いできたり、カジュアル・フォーマルなども指定出来るので、色んな聞き方を試してみてください!

参加者同士のジャーナルを見れるようにした

上でも少し触れていますが、参加者同士のジャーナルを見れるようにしたこともすごく大きな点でした。やっぱり文章の書き方や使っている語彙ってみんなそれぞれ違うんですよね。そこから「あーこういう表現の仕方もあるのかぁ」「あ、このフレーズ前に覚えたのに忘れてたなぁ」みたいな瞬間が本当に多くて他の人のジャーナルを読むことで自然と新しい表現の学習や過去に覚えた単語の復習にも繋がっていたと思います。

英文への耐性向上・苦手意識の克服

初日と比べると英文を見ることや書くことへの抵抗 (苦手意識) が大幅に減ったというのも非常に大きなポイントでした。減っただけじゃなくて、わかりやすいくらい英文の読み書きが速くなったんですよね。

毎日続けているとなんだかんだで慣れてきます。上に書いたAIの添削も、例えば10日続けてると何回か同じ指摘をされるようになって、その数が増えれば増えるほど記憶に定着してそんなに意識せずとも読めたり書けるようになってきます。そうして日が経つにつれて、最初は「間違ってたらどうしよう…」「完璧な文章にして提出したい…」と思って時間がかかっていたものが、自分が作る文に少しずつ自信を持ち始めてきて、英語を書くことのハードルがどんどん下がっていきました。これはたくさんの参加者からも同様の感想をいただいています。

それと、みんなが同じテーマで同じ場所に投稿してたというのもあって、「他の人はどうやって書いてるんだろう」なんて思いながら他の人のジャーナルに自然と目を通すことも多く、それもあって普段の生活ではあり得ない量の英文に触れることになったんです。それも英文を読むことへの抵抗が一気に減った要因かなと思っています。

結局、抵抗が無くなって自信がついてくれば、もちろん読み書きの速度も上がってくるので、自然とライティング力とリーディング力が総合的に高まったと思っています。改めて英語は「質より圧倒的な量」なんだなと実感しました。悩む暇があるならとにかく英語に触れろ、です (笑)

習慣力の向上

「習慣化しよう!」という言葉は至る所で言われていると思いますが、「それが出来たら苦労しねぇよ」というのが本音です (笑) これまでのチャレンジを踏まえても、習慣化にはある程度の強制力は必要不可欠だと思っていて、そういう意味で言うと、こういう「みんなで」「毎日継続」という企画は、習慣作りには最適解なんじゃないかなと思いました。

英語学習は長い戦いをどう生き抜くか (モチベをキープし続けられるか) が重要だと思っているので、今回の企画、参加者の方々にはどれだけ成長するかよりも、とにかく「毎日継続すること」に焦点を当ててもらっていました。なので、短くてもいいから “毎日” ジャーナルを書くことを基本ルールとしたことで、半強制的に習慣化を作ったのと、その半強制的な継続をあと押し出来るように、ジャーナルを共有し合ったり、コメントし合える環境を作ってみんなの頑張りを可視化したことで、自分が諦めそうになっても「この人も頑張ってるから私も頑張らないと」と思えるような環境が出来ました。それも「習慣を作る力」に大きく繋がったと思っています。

今回のチャレンジで気付いたこと

この通り英語力の向上に関しては確実に効果があることが判明したのですが、その他にもたくさんの大きな気付きがありましたので合わせてシェア出来ればと思います。

仲間の存在

これは毎度全てのチャレンジで同じことを言ってるんですが、やっぱりこの「仲間の存在」は本当に大きいなとつくづく感じます。英語学習って成長を実感しづらくて、一人での作業が多いので、めちゃめちゃ孤独を感じやすいんですよね。過去の全てのマンスリーチャレンジで参加者に「継続出来た要因はなんですか?」という質問をしているんですが、8割の人が「みんなと一緒にやれたから」「他の人が頑張ってるのが見れたから」と答えてます。そして今回も例外ではありませんでした。

僕の中で仲間の存在は、英語学習を継続するにあたって、もはや必須要素だと捉えています。一人でずーっとモチベーション高いまま何年も勉強出来る方も稀に見ますが、あの人たちは特別に努力する才能を持っている人で、我々のような一般人はそうはいきません。英語の上達には「学習の継続」が一番大事だといつも言っているのですが、その為には毎日無理せずコツコツ勉強する、英語を好きなものに関連させて学ぶ、など色んな工夫の仕方がありますが、「一緒に頑張る仲間を作る」は間違いなく無視出来ない要素のひとつだと感じています。

仲間が頑張っていればそれに背中を押されることもあるし、ライバル心が芽生えてもっとやる気が出るかもしれません。それに、自分の視点では気付けないことを仲間から学べることもたくさんあります。この仲間の凄さは体験した人にしか絶対わかりません。

英語学習頑張ってる人は、まずは一緒に頑張れる仲間、またはその仲間を作る環境を探してみてください。なかなか見つからないって方はインスタでDMください!僕が最初の仲間になります!

日替わりトピックにしたのが良かった

また今回、トピックを日替わりで変え、全員がその同じトピックにそってジャーナルを書いたことがすごく良かったなと思っています。というのも僕自身、英語日記を過去にトライした時に、毎日そんなにおもしろい生活をしているわけでもないので、書く内容も毎日似たり寄ったりになってしまって、書いてても全然おもしろくなかったんですよね。それが原因で結果的に全然続きませんでした。

今回トピックはかなりこだわり、

  • If you had 25 hours a day, how would you spend your extra hour?
    (もし1日が25時間あるなら、その追加の時間で何をしますか?)
  • What’s your opinion on AI?
    (AIについての意見を聞かせてください。)
  • If you could have one superpower, what would it be?
    (もしひとつスーパーパワーを持てるなら何がいいですか?)
  • Share a picture that is special to you and please describe why it is meaningful.
    (特別な思いがある写真をシェアして、どうしてそれが意味のあるものなのか説明してください。)

などなど、ユニークな内容も多く入れることで、ジャーナルをしながら自分自身と改めて向きあえるような機会を与えられるよう工夫してみました。これによって毎日のジャーナルに少しドキドキ感を与えられたかなと思っています。

毎日こんな感じで毎朝8時にお題をシェアしていました!みんなが同じ内容にそって書いてるので、考え方や感想が違うのはもちろんのこと、使う単語や文章の書き方も百人十色で、同じ内容でもここまで英文の書き方が違うんだということにも改めて気付かされ、毎日みんなのジャーナルから刺激をもらっていました。ここは今回のジャーナルチャレンジでも大成功に繋がった点のひとつかなと思っています。

これからジャーナルやろうと考えてる人、これまでやったけど全然続かなかった人は、ChatGPTなどに1ヶ月分のテーマを出してもらって、それにそってまずは1ヶ月間試してみるのを強くおすすめします!

みんなでシェアしあったのが良かった

これも参加者の方から最も多くもらった感想のうちのひとつです。今回ジャーナルを自分のノートで自己完結するだけでなくて、参加者同士でシェアし合って、コメントし合える環境を用意しました。それによって自分が時間をかけて書いたジャーナルにコメントや反応をくれる人が現れ、これが想像以上に継続の後押しになりました。

上に書いた「仲間の存在」「みんな同じトピック」にも関連してくるんですが、「みんな同じトピック」を書いてるのでお互いにコメントしやすく、またコメントし合うことで「仲間の存在」を認識出来るというまさに点と点が繋がった瞬間でもありました。

みんなとシェアすることで、シェアしなければその日は出来ていないというのは他の参加者から見ても一目瞭然で、毎日真っ先にシェアしている人は誰から見ても頑張ってるのが伝わります。また、シェアすることで「出来る限り間違いの少ない英語を書こう」というちょっとした緊張感も生まれるので、それも毎日の継続意識と向上意識に繋がっていたんじゃないかなと思います。

やっぱり復習大事

当たり前のことなんですが、意外とみんな軽視しがちなんですよね。復習って本当に地味でつまらないし、全くワクワクしないけど、結局こういう地味なことにも時間をかけていけるかが成長の鍵なんですよね。

今回自分も含め参加者の方々には Notion 等で、自分のジャーナルを復習出来るように管理してもらい、新しく学んだ単語は何か、ChatGPTから修正された文章と自分のオリジナルの文章ではどういった違いがあったのか、などなど意欲的に復習してもらうよう推奨していました。

僕の場合はこんな感じで、自分のオリジナル文章を上に、その下にChatGPTに添削してもらった文章、さらにその下にはその添削から学んだ新しい表現をメモしてたりしていました。AIに「違いを表にまとめて」なんてお願いすると、表形式でポイントをまとめてくれたりするので非常に便利ですよ!

なので英語学習としてジャーナルを行う場合は、学習効果を最大化する為にも、必ず復習しやすい環境を自分で作って、復習もセットで行うよう心がけましょう!

こちらはテンプレートとしても配布しています。以下のリンクから取得出来るので、是非活用してみてください。
https://www.notion.so/templates/journal-design-1

僕が愛用してる Notion の使い方はこちらの記事で紹介しています!

AI添削の可能性

賛否両論分かれるテーマではありますが、今回このチャレンジでChatGPT (AI) を添削として用いたのは間違いなく成功要因のひとつです。

学習効果の点でも触れていますが、語彙力や文章構成力の向上を加速させたのは紛れもなくChatGPT (AI) のおかげです。英語学習者がよくしがちな、冠詞が抜けている、時制が間違っているなどの基礎的な文法ミスはほとんど問題なく直してくれるので、それだけでも利用価値はあります。

また、「AIの添削があったから自信に繋がった」という声が結構あり、AIに添削してもらうことで、「自分の英語が間違ってるかもしれない」という恥ずかしさから少し解放された方も多かったようです。これはまた少し考えさせられるトピックではありますが、日本人特有の「恥ずかしくて話せない、書けない」がそれで少しでも取っ払えるんだったら、自分は大いにアリだなと思います。

ChatGPT に関しては別でまとめた記事があるのでぜひ目を通してみてください。

ただ、ここでやっぱり忘れないで欲しいなと思うのは、現時点でのAI添削は、ネイティブの添削には到底及んでいないということです。AIに添削してもらった文章を、AIのことには一切触れずにネイティブの友達に見てもらったところ、秒で「これChatGPT使ったでしょ?」ってバレたこともありました (笑) その友達曰く、英語学習者が普段使わないようなフォーマルな単語が入ってたり、文章構成が少し固かったりするから一瞬でわかるとのことです。 また、僕が作ったオリジナルの文章とAIに添削してもらった文章を比較してもらったんですが「オリジナルの文章のままでも全く問題ないよ」との意見をもらうことも多々あり、ここで注意が必要なのは、AIに直されると、「あ、ここはこうやって書いた方が良いんだ」「こっちの単語を使った方が良いんだ」って錯覚しがちなんですが、別にそれが正解とは限らず、要はAIは他の選択肢を提案しているだけだったりすることがよくあるんです。

なので、どんなに便利なツールだとしても過信したり、頼りっきりになるのは良くなくて、あくまで自分の表現の幅を広げる選択肢なんだということを忘れないでほしいなと思ってます。ここが今後AIと上手に付き合っていく上での大きな課題かもしれません。AIに食われるのではなく、食ってやりましょう!

最後に

という感じで今回の企画についてまとめてきましたが、最終的に146人の参加者に対して最後まで頑張ってくれた人は52人でした。これは毎度のことながら継続することの大変さを数字が物語っています。約3人に一人は1ヶ月続けられずに離脱してしまうんですよね (むしろ今回は良い方です)。ちなみに開始前から初日にかけて約30~40%くらいが離脱します。これは過去のチャレンジでも全く同じような傾向が出ていて「始める」というハードル、「継続する」というハードル、さらには「継続し続ける」というハードルが存在し、継続し続けられる人はこの通り本当に少ないんです。

それでも、継続率や成長の実感などみんなの感想に見るに、これまでの企画と比較しても大成功中の大成功で、本当にこのジャーナルチャレンジは良い企画だったなと思っています。ジャーナル自体がおそらく多くの英語学習者にとってやりやすく、継続もしやすい学習法なのかもしれません。なので、もし英語の学習法に悩んでいる人がいたら、まず1ヶ月ジャーナル続けてみてください。きっと英語学習に対する意識なども変わるはずです!

そして今回この大規模な企画に参加してくれたみんなありがとう!!!

ジャーナルを一緒にする環境を探している方はインスタのDMからご連絡ください!

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この記事を書いた人

Kazuki

英語を使って世界中の人と、遊びも仕事も楽しみたいと思いトロントに留学を決意。たくさんの仲間たちに囲まれて日々ネイティブに近づくべく奮闘中!「英語学習の楽しさ」や「トロントの魅力」を自ら伝える為に KK Talking の運営をスタート!ネイティブから学んだことをシェアしています。アニメ、ゲーム大好きのオタク属性。甘いものに目がない。

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